宗教改革の歴史を年表で把握しよう

宗教改革期の歴史・年表

このカテゴリーでは宗教改革期の歴史に関する情報をまとめています。この時代がどのように展開し、ヨーロッパの歴史にどのような変革をもたらしたのかを探っていきたいと思います。

宗教改革の歴史を年表で把握しよう

宗教改革は16世紀のヨーロッパで起こり、キリスト教のあり方を大きく変えた歴史的な出来事です。しかし、どのような流れで進んだのかを理解するには、重要な出来事を時系列で整理することが大切です。そこで、以下で宗教改革の歴史を年表形式でまとめました。

 

宗教改革の年表

年代 出来事 主な関係者
14世紀 ジョン・ウィクリフがカトリック批判を展開し、聖書の英語訳を進める ジョン・ウィクリフ
15世紀 ヤン・フスが教会改革を主張するが、コンスタンツ公会議で異端とされ火刑に処される ヤン・フス
1517年 ルターが「95か条の論題」をヴィッテンベルク城教会の扉に貼り出す マルティン・ルター
1521年 ルターがヴォルムス帝国議会に召喚され、「信仰のみ」を主張し破門される マルティン・ルター
1524 - 1525年 ドイツ農民戦争が勃発し、ルターは農民側ではなく領主側を支持 マルティン・ルター
1529年 マールブルク会談でルターとツヴィングリが聖餐の解釈をめぐり対立 マルティン・ルター、フルドリッヒ・ツヴィングリ
1530年 アウクスブルク信仰告白が発表され、ルター派の教義が整理される フィリップ・メランヒトン
1531年 ツヴィングリがカトリック勢力との戦い(カッペル戦争)で戦死 フルドリッヒ・ツヴィングリ
1534年 ヘンリー8世が「国王至上法」を制定し、イングランド国教会を設立 ヘンリー8世
1536年 カルヴァンが『キリスト教綱要』を出版し、改革派神学を確立 ジャン・カルヴァン
1545 - 1563年 カトリック教会がトリエント公会議を開催し、対抗宗教改革を進める ローマ教皇パウルス3世
1555年 アウクスブルクの和議により、「領主の宗教がその領地の宗教を決める」原則が確立 カール5世、ドイツ諸侯
1562 - 1598年 フランスでユグノー戦争が勃発し、プロテスタントとカトリックが対立 フランス王家、ユグノー
1572年 サン・バルテルミの虐殺が起こり、カトリック勢力がユグノーを大量虐殺 カトリック勢力、ユグノー
1598年 フランス国王アンリ4世がナントの勅令を発布し、ユグノーに信仰の自由を認める アンリ4世
1618 - 1648年 三十年戦争が勃発し、プロテスタントとカトリックの対立が激化 ドイツ諸侯、ハプスブルク家
1648年 ウェストファリア条約が締結され、カトリック・ルター派・カルヴァン派の共存が認められる ヨーロッパ諸国

 

宗教改革は、一度の出来事で終わるのではなく、約130年にわたって続いた大きな歴史的変化だったのですね。ルターの宗教改革がきっかけとなり、各地で異なる改革運動が展開され、最終的にはヨーロッパ全体に影響を及ぼしました。こうしてみると、宗教改革は単なる宗教の変化ではなく、政治や社会のあり方を大きく変えた出来事だったといえるでしょう。